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天文台

マウナケアの朝焼け(The morning glow of Mauna Kea)

夜通し行われたすばる望遠鏡の観測は、朝焼けとともに終了した。

機材をかたずけるためにドームの外にでると、東の空の地平線低く淡い朱色の光が横方向に広がり始めていた。

満天の星と朝焼けの光を同時に見ることができる不思議な場所…。

マウナケアの朝焼けは、天文学者たちだけのご褒美だ。

マウナケアの風

ハワイ島の最高峰「マウナケア山」。

標高4205mのこの山頂には、いつも風が吹いている。

大地を足で踏みしめながら、上空4200mの風を感じる不思議。

寒さと強風に身を縮めながら、真夜中に吹くマウナケアの風を受け止め、シャッターを。切る。

山頂での血中酸素濃度

標高4200mのマウナケア山頂の酸素量は、地上のわずか2/3。天文学者たちは、常に酸欠状態のなかで観測を続けている。当然、各天文台には、医療用の酸素ボンベやAED(自動体外式除細動器)を完備し、いざという時の緊急対応に備えている。

低酸素症、いわゆる高山病の症状は、主に頭痛や吐き気、めまい、激しい動悸など。症状は人それぞれだ。僕は比較的高山病には強いタイプらしく、これまで何度もマウナケア山頂で過ごしてきたが、特に問題はなかった。

すばる望遠鏡の観測棟で休憩していたとき、血中酸素濃度測定器でスタッフみんなの血中酸素量を測定してみることになった。ちなみに、地上での平均値は、98%から100%だ。 多くは80%代だった。なかには70%を切るスタッフもいて驚かされた。さらに心拍数は120回/分を超えていた。特につらそうな症状はなかったのでそのまま撮影を続けたのだが、地上であれば、酸素吸引が必須の状態といえる。

ちなみに僕は、90%代だった。つまり高所(低酸素環境)であっても、効率的に酸素を体内に取り込むことができているために、高山病の症状に見舞われるリスクが少ないことが分かった。高校のころ水泳をやっていたこともあって、今でも肺活量は5000mlを優に超える。これが原因なのか?

それよりも、呼吸方法にあるのかもしれない。高所では、走ったり重い荷物を運んだりするととたんに激しい動悸とめまいに襲われる。そのため、激しい動きは厳禁だ。そして比較的ゆっくりとした深い呼吸をすると楽に過ごせる。意識してそういった呼吸をしている人と、細かく浅い呼吸をしている人とでは、血中酸素濃度は、おのずと違ってくる。

このスナップは、ドライバーのサンさんが自分の血中酸素濃度を測定している様子。彼は当初71%を示していたが、深くゆっくりとした呼吸法を行うことで、80%近くまで回復させることができた。

低酸素状態は、その環境下にいるうちに”慣れてくる”というが、駄目な人は2000m以下でも高山病の症状を発症するらしい。何度登っても慣れない人もいて、少なくとも根性で何とかなるものではないことだけは確かだ。

山頂では、できるだけ水分を多くとり、走ったり、重い荷物を運んだりしないように気をつけるべし。でも、ロケ隊は、重い機材を山ほど持って登ってくるのは宿命なのだが・・・。

マウナケア天文台群(Mauna Kea Observatories)

明日から海外ロケ。場所はここ ↑ (笑)

今回はスタッフが極少なため、一人分の手荷物が軽く100kgを超える。必死に機材の共有化に奔走したのだが…。

バッテリーに関しては、様々なケーブルやアダプター、DC-DCコンバーター等を製作して、すべての機材でVマウントバッテリーで運用できるよう共有化を図った。三脚は最後まで迷ったが、ビデオヘッドだけVISON10FLを使い、足はジッツオの大型フォト三脚に100mmのヘッドが乗るようにアダプターを用意し、いわゆるフィールド三脚スタイルとすることで軽量化とコンパクト化を図る。

また今回は超高感度カラーテレビカメラNC-R550aで天体の追尾撮影をする関係で、赤道儀を持っていかなければならない。当初は現地手配を検討していたが、あいにくMEADE製のフォークマウントだったため断念。小型赤道儀を改造して放送用の超望遠レンズ(35mm判換算で4000mm近い焦点距離をもつレンズ)と超高感度カラーテレビカメラを搭載することに。赤道儀用の三脚は重くて大きい。そこで旋盤をつかって本格的なアダプター装置を製作し、ここでも三脚は前記のジッツオが使えるように工夫した。それでも100kgオーバー…。

まぁ、今回はハワイ路線なので、ほかの地域に比べたら、航空機のエクセスチャージは頭を抱えるほどでもないので一安心。でも、世界を飛び回ってかなり風格を増したリモワ(RIMOWA)のスーツケースは悲鳴を上げているが…。

常夏のハワイにいくというのに、荷物はダウンジャケットの上下に厚手のフリースとウィンドブレーカー。インナーもタートルネックを中心に…。真冬の重装備は、どうみてもハワイの税関で一目置かれる存在となることは必至だ(笑)。

以前、ホノルルの税関でのこと。

「おまえはこれで海にちゃんと行ったのか?」と税関の職員。

「一度も海を見ていない」と答える。

すると彼は「あんたは完全にクレージーだ!ハワイに来て海を見ないで帰るなんて!」

これまで何度言われたことか(笑)

それに赤道儀という装置は、いくつものリード線が飛び出し、無骨なコスイッチのついたコントローラーなど、まったくもってファッショナブルではないため、星に興味のない税関職員は、「これは何かの起爆装置ではないか?」という一幕も…。

さてと、最後のパッキングにとりかかると、するか。

マウナケアの星空(Summit of Mauna Kea)

オレンジ色に輝くのは、ワイメアの街明かり。

低く雲海が垂れこめ、街明かりを覆い隠すと、マウナケアの夜空は最高の状態になる。

ハワイ島にある街灯は、夜空を無用な明かりで照らさないよう、光が漏れない工夫がなされている。

島全体で、マウナケア山頂の天文台を守っているのだ。

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