星占いの星座はどうやって決められたんですか?
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星占いに使われる12個の星座は黄道12星座と呼ばれています。では、なぜこれらの星座が星占いに使われるようになったのでしょうか?
その前に、星について少しご説明しましょう。
地球から見ると、星は常に互いの位置関係を保ったまま、時間や季節と共に西に動いていくように見えます。こうした空の様子を、星が描かれた丸い天井に見立てて天球と呼んでいます。地球から見ると、星は天球に貼りついたまま、天球ごと動いているように見えるのです。(天球は実際には存在しませんが、星の動きを観察するときの仮定として考えてください)
天球を外側から見たイメージ。↑マウスを乗せると星が動きますよ。
お椀の内側に星が貼りついているような感じですね。
私たちは緑色の部分の真中に立って、上を見ていることになります。
しかし、これに当てはまらない天体がいくつかあります。それが、太陽、月、そして惑星です。これらの天体は、他の星々の間を日々移動していくように見えるのです。
←マウスを乗せてみてください。これは01年8月15日〜10月4日の夜8時の星空の様子です。
星座が日を追うごとに西へ動いていく中、月と火星だけがちがう動きをしていることがわかりますか?
太陽は常に決まった通り道を経て、一年で天球を一巡りします。この太陽の通り道が黄道。惑星もまた黄道にそって動いていくように見えます。
昔の人たちにとって、地上に恵みをもたらす太陽は神様そのものでした。また、姿を変えながら日々移動していく月、他の星とは異なる動きをする惑星も、神の意志を伝える存在であると考え、その意思を読み取ろうとしたのです。これが、星占いの始まりだといわれていますです。
太陽や月・惑星たちの位置を詳しく調べるために、通り道である黄道には、わかりやすい目印?が決められました。それが黄道12星座です。
星占いの星座には、実際の空ではあまり目立たないものもありますよね。逆に、オリオン座のような華やかな星座が使われていなかったり。これは、星占いに使われるのは太陽が通りかかる星座であるためなのです。
上の図は、天球を平らにして表現しています。
右端から左端までが360度、空をぐるっとひと周りです。
それでは、太陽は12星座の間をどのように動いていくのでしょう?下の図で、太陽の一年の動きを見てみましょう。 青いボタンをクリックしてみてください。
古代の天文学者は、天文現象や天体の動きを観測し、そこから国の将来や進むべき道を占いました。(その当時、高度な天文知識を必要とする占いは、天文学者の仕事だったんですよ!)そうした占いが、やがて個人の運勢を占うものへと発展?していきました。
星座 | 12宮 |
---|---|
おひつじ座 | 白羊宮 |
おうし座 | 金牛宮 |
ふたご座 | 双児宮 |
かに座 | 巨蟹宮 |
しし座 | 獅子宮 |
おとめ座 | 処女宮 |
てんびん座 | 天秤宮 |
さそり座 | 天蠍宮 |
いて座 | 人馬宮 |
やぎ座 | 魔羯宮 |
みずがめ座 | 宝瓶宮 |
うお座 | 双魚宮 |
一般に「○○座生まれ」と呼ばれる星占いの星座は、基本的にその人が生まれたときに太陽が位置していた星座を意味します。
そして、その星座がその人の性格に影響を与える、ということなわけですが…
しかし、実際には必ずしもそうではありません。
黄道12星座の大きさは、星座によってまちまちです。そこで、太陽が一ヶ月ごとに一つの星座を移動するよう、春分点を頭として黄道を12等分し、それを12宮としました。「○○座生まれ」というのは、本来「○○宮生まれ」という意味。そして12宮は黄道12星座とは異なるものなのです。
参考までに、12宮の名称を記しておきます→
同じ名前のものもありますが、多くのものは星座とは別の名前になっています。でも、どの宮がどの星座に該当するのか、大体はわかりますよね。
↑これは今から2000年程前に地上から見た星空です。
マウスを乗せると、12宮が出てきますよ。
黄道12星座と12宮が、微妙にずれているのがわかりますか?
さらに。
長い年月の間に、「黄道12星座」と「12宮」に大きな違いが生じてきてしまいました。12宮は春分点から黄道を等分して作ったものですが、地球の歳差運動のため、春分点の位置は、12宮を決めた当時から次第にずれてきているのです。その差は現在で星座およそひとつ分。つまり「○○座生まれ」の人の誕生日に、太陽は実際にはそのお隣の星座にいることのほうが多いというわけです。
星占いの星座には深い意味や長い歴史があるようですが、実際の星空とは大きく食い違っているのが現状ということですね。
↑これは現在の黄道と星座の配置。マウスを乗せると、12宮が出てきます。
これだけずれると、何座生まれと言うべきなのか、わからなくなっちゃいますね…