月のこと

意外に思われるかもしれませんが、星を見るのに邪魔になってしまうのが、月明かり。街明かりと同じように、星の光をかき消してしまいます。しかも、たとえ海や山に出かけても防ぎようがありません!星を見に出かける計画があるときは、その日の月の状態をまず確かめましょう。

さて、月の状態と言ってもあまりピンとこない人もいるかもしれませんね。ここで、月について少しお話しましょう。

月は、およそ29.5日を周期に満ち欠けを繰り返しています。全く見えない状態が「新月」。月はそこから次第に太り始め、「三日月」、「上弦の月(東側が欠けた半月)」と形を変えていきます。一番満ちた状態が「満月」。皆さんよくご存知の、まん丸のお月様です。
満月を過ぎると、今度は月はだんだんと細くなっていきます。「下弦の月(西側が欠けた半月)」、「二十六夜月(三日月と反対の形)」、そして、再び新月となります。
月が見えていても、真ん丸い満月と細い三日月では当然明るさが違いますから、星の見え方も違ってきます。満月のような月が明るい晩は、星を見るのにはあまり向かないでしょう。

さらに月は、形によって空に見えている時間も変わるんですよ!

新月新月

一晩中見えない

満月満月

一晩中見える

三日月三日月

夕方西の空に見える
夜には沈む

下弦の月下弦

夜半過ぎに東から昇る

上弦の月上弦

夕方南の空に見える
夜半過ぎに沈む

二十六夜の月二十六夜

明け方東から昇る

一晩中見えている満月は避けようがありませんが、同じ半月でも、上弦の月と下弦の月では見える時刻が違います。たとえば、夜早い時間に星を見るなら下弦の月の日でも差し障りありませんし、夜半過ぎから星が見たいなら上弦の月は沈んでしまっているはず。こういうことを知っていれば、せっかく星を見に出かけたのに月明かりで見えなかった、なんてことにはならないわけです。このような月の出・月の入りの時刻については、「今月の星空」でご紹介していますので、星を見に出かける前にチェックしておいてくださいね!