かに座を見つけよう

北斗七星春の大三角ししの大がまと覚えたら、今度はししの大がまの近くに見える星座を探してみましょう。星占いにも登場するかに座です。
でもこのかに座、有名な割には目立たない星座なんです…。ヒントになるのは、ししの大がまの西、ふたご座のポルックスの東にあるってこと。この二つはどこかは、もうわかりますよね。冬の星座ふたご座は、春には西の空に見えていますよ。

これは春の夜に見られる星空です。
※今回は、正面が南ではありませんので注意!
かに座は、しし座とふたご座の間に位置する星座。
これといって目立つ星もないのですが…

かに座の探し方

マウスを乗せてみてください。これがかに座の並びです。
星がたくさん見えるところに行かないと、探すのはちょっと難しいかな…
大まかに、しし座とふたご座の間、と覚えておきましょう。

この星座は、星がたくさん見える海や山に行かないと、見つけるのは難しいかも。なんとなくこのあたり…と覚えておいて、どこか星がきれいな場所へ出かけたときに探してみるといいかもしれませんね。
かに座は、春の星座としてご紹介した中では一番西より、つまり冬の星座よりに位置しています。ふたご座とししの大がまさえ覚えていれば、冬のうちからその姿を見ることができますよ。

かに座のお話

かに座 画像星占いに使う12個の星座は黄道12星座と呼ばれていますが、その中でも、かに座は最も目立たない星座の一つ。(え?他にもあるのかって? 個人的にはおひつじ座がいい勝負かと… ゴメンナサイ) 星がきれいなところに行かないと、星座の並びをつなぐのは難しいかもしれません。
でもこの星座には、有名な天体が見えているんですよ。今回はその天体をご紹介しましょう。

街明かりのない星のきれいな場所に行くと、ししの大がまの西の方に、ぼんやりと光る、小さな雲のような天体が見えるはずです。それがM44・プレセペ星団。ちょうどかに座の甲羅の部分にあたります。
プレセペ星団は、星がまばらに集まった天体、散開星団の一つ。おうし座でご紹介したプレヤデス星団(昴)も散開星団の仲間ですが、プレセペ星団の方が、より遠くにある天体です。そのためプレヤデス星団のように一つ一つを星として確認する事ができません。その様子が、肉眼ではぼんやりとした雲のように見えるというわけです。
星が瞬く夜空にこのぼぅっとした光の固まり(?)を見つけると、なんとも言えず不思議な気分になるのですが…うーむ。これは、実際に見てみないとぴんと来ないかもしれませんねぇ。

中国ではこの天体を積尺気(ししき)と呼んでいたそうですが、これは要するに死んだ人達の魂のこと。この天体の雰囲気をよく表した表現ですが…もうすこし詩的な表現にしてほしかったなあ。ちなみに、この天体が星の集まりだと最初に発見したのは、かのガリレオ・ガリレイだそうですよ。

さて、肝心の神話の方ですが…
かに座もしし座同様、ギリシャ神話ではヘルクレスに退治された化け蟹ということになっているんです。しかもこちらはしし座より登場場面が少なく、仲間のヒドラを助けようとして、ヘルクレスに一撃で踏み潰されてしまうという、可哀想なカニさん(涙)。でもこの勇気ある(?)行動が、ヘルクレスを憎む女神ヘラに認められて(笑)星座として天に上げられたのだそうです。

しかし、こうして星座にまつわる神話を見ていくと、「栄誉をたたえて」とか「死を惜しんで」、あるいは「罰として」、「記念に(?)」と、やたらと天に上げられちゃうんですよね(笑) なんでも天に上げればいいんかぃ!って突っ込みたくなります、ホント。