そのほかの星座を見つけよう(春)
冬の星座に引き続き、その他の星座のご紹介です!
すべての星座が見つけやすければいいのですが、中にはほとんど形がわからないものや、星がたくさん見える場所でなければ探せないものもありまして。
困ったことに(?)、星占いに使われる黄道12星座にもそのようなものがあったりします。
そんな星座を探したいときには、ほかの星座との位置関係で、大まかに覚えておくとよいでしょう。山や海に出かけたとき、思いがけずその星座がわかるかもしれませんよ。
では簡単に、一つひとつの星座についてご紹介していきましょう。
とと、いきなりデカい星座が出てきてしまいましたが、これは全天で一番大きい星座うみへび座です。
星図でほかの星座と見比べればわかりますが、とにかく長い!頭の先は冬の星座のほう、尻尾の先は夏の星座のほうまで伸びています。
うみへび座は、春の星座ですでにご紹介したかに座やしし座と同様、ヘルクレスに退治された怪物の一つ(一人?一匹?)。夏の星座であるヘルクレスから逃れるように、夏の星座が現れると西の方へと傾いていきます。でもこのとおり長~いですから、なかなか地平線の下に姿を隠すことができません。まさにしっぽを捕まえられてしまいますね!
胸に光る星は2等星の アルファルド(Alphard)。「孤独なもの」という意味の名前ですが、コル・ヒドレ(Cor Hydrae)、「ヒドラの心臓」とも呼ばれています。こちらのほうがぴんと来るかな?
さて、お次の星座は、
この図は…一体何に見えますかね?
これ、かみのけ座という星座なんですが、 初めてこの星座(星座絵)を知ったとき、ワタクシ、「なんてブキミな星座なんだ…」と思いました(笑)
が、しかし!この星座は、BC3世紀ごろのエジプトの女王、ベレニケの髪を象ったもの。ベレニケは戦に出た夫(つまり王様)の無事を祈って、命の次に大切にしていた髪を切り、神殿にささげたのです。うーん、美談ではありませんか。でも、どう見ても髪の毛には見えないんですよね(笑)
星がよく見えるところでは、しし座の東側に、暗い星が集まってポワッと光っているのがわかるはずです。それが、かみのけ座の大部分を占める 散開星団Mel. 111ですので、目印にするといいでしょう。この「ポワッ」が、山などで見ると意外と目立つんですよ!
そして最後の星座はてんびん座です。
黄道12星座の一つですが、星空ではあまり目立たない星座のひとつでもあります(ゴメン)。
てんびん座はおとめ座とさそり座の間に位置するので、季節で分類すると、春にされることも、夏にされることもあるようです。今回は、春の星座おとめ座の道具ということで、春の星座としてご紹介しました。
おとめ座は農業の神デメテルともいわれていますが、正義の女神アストラエアにも見立てられています。この天秤は、女神が人間の善悪を量る道具として使っているんですよ!
てんびん座は、おとめ座とさそり座の間にある、裏返しのくの字のような星の並びを目印に探してみてくださいね。(今回の図では、上の星と右側の真ん中の星、一番下の星をつないだ並びです)