そのほかの星座を見つけよう(冬)
ここに来るまでの間に、基本のオリオン座から始まり、いろいろな冬の星座を見つけましたね!ご紹介したのは、わかりやすい星座ばかりです。
でも、冬の星座はこれだけではありません。このほかに、少々わかりにくい星座もあるんです。
ここでは、そんな星座たちの中からいくつかについて、大まかな場所をご紹介しましょう。
「よくわからないけれど、そんな星座もあるんだ」と、頭の隅に残しておいてくださいね!ひょっとすると、何かの機会にいいことがあるかもしれません(?)
これまで、こんなにたくさん星座を見つけました。
ほかにどんな星座があるかな?それぞれのボタンを押してみてね
さて、一つ一つについて、ちょっとづつご紹介しましょう!
いっかくじゅう座はこんな星座。言わずと知れた、ユニコーンの星座です。
でもこの星座、星がちっともわからない… 冬の大三角に体を半分突っ込んで、オリオンに突進しようとしている感じです(なんちゅう解説だ)。
いっかくじゅう座は、有名なバラ星雲があることで知られています。真っ赤なバラのような星雲、皆さんも写真を見たことがあるのでは? でも、星座自体はイマイチ影が薄いかも(ゴメン)
ところで、伝説の動物一角獣は清らかな心を持った人にしか姿が見えないそうですが、星座のほうはどうなんでしょうね?…え?急ににばっちり見えるようになった!?
エリダヌス座は、オリオン座の南西側に広がる大きな星座です。この辺りは明るい星がなく、空がポカンと抜けたような印象がありますが、実はこんな星座があったんですね。
エリダヌスというのは川の名前ですが、その果てにはアケルナル(Achernar)という1等星が輝いています。ただし残念ながら、九州以北では星座の全容を見ることはできません。かく言う私もアケルナルを見たことがないのですが(※)、どんな感じの星なのかな??
ちなみにアケルナルとは、川の果てという意味のアラビア語に由来する名前だそうです。(そのまんまの名前!)
(※その後、南半球で見る機会がありましたが、近くの大小マゼラン雲のインパクトが強すぎて、アケルナルはあまり印象に残りませんでした。ゴメン…)
はと座はかわいらしい小さな星座です。でも、この星の並びから鳩を連想するのはかなり難しいような…。
この鳩は何かを加えていますが、何かわかりますか?
実はこれ、オリーブの葉っぱなんです。
旧約聖書の中に、ノアの箱舟の伝説がありますよね。神様が、堕落しきった人類を滅ぼしてしまおうと大洪水を起こし、信心深いノアと動物たちだけが箱舟に乗って助かった、というお話。このとき、ノアが箱舟から放った鳩が、オリーブの葉を加えてノアのもとに戻り、大地の復活を知らせました。はと座はその鳩を象ったものだといわれているようです。
そして、はと座の近くにあるこちらの星座は、かつてはノアの箱舟にも見立てられていたようです。
これはとも座、らしんばん座、ほ座、りゅうこつ座。今では四つの星座になっていますが、かつてはアルゴ座という一つの大きな星座でした。
とも座・らしんばん座は、日本の本州でもおおいぬ座の近くに見えますが、船全体の形は残念ながら見えません。
これらの星座の中でよく知られているのが、りゅうこつ座の1等星カノープス(Canopus)。中国名は南極寿老人です。なんだかスゴイ名前ですが、これにはちゃんと意味があるんですよ。
日本の本州程度の緯度からは、カノープスは南の地平線すれすれに、ようやく見えるか見えないか。いろいろな条件がそろわないと、見るのが難しいのです。それが見えるのは縁起がいいことだとされ、中国や日本ではこの星を見ると長生きすると言われているのです。お年寄りの星というよりは、見ると長生きして、お年寄りになれる星、といったところでしょうか。
カノープスは、地平線すれすれに見るとあまり明るく感じませんが、シリウスに次いで全天で2番目に明るい星(恒星)です。南の国に行ったらぜひこの星を探してみてくださいね!
ちなみにカノープスという名は、トロイア戦争のときに活躍した水先案内人の名前だそうです。