カシオペヤ座を見つけよう
星や星座に詳しくない人でも、オリオン座や北斗七星、それにカシオペヤ(カシオペア)座という名前は、きっとどこかで聞いたことがあるでしょう。春の北斗七星と秋のカシオペヤ座は、北の空の目印になるとても便利な星の並びなんですよ。今回はそのカシオペヤ座を探してみましょう。
これは秋の夜の、北の空です。※方角に注意※
カシオペヤ座はMの字のような星の並び。
どこにあるか、わかりますか?
見つけられましたか?
形が整って美しく、比較的明るい星で作られる星座なので、秋の星空を見上げればすぐに見つけられると思いますよ。
上の図は北の空の様子ですが、もし南を向いていても、顔を思い切り上げて空を仰げば、頭の後ろのほうに見えるはずです。その場合は逆さまに見えるので、W型になりますね!
カシオペヤ座のお話
カシオペヤ座が有名なのは、美しいからだけではないんですよ。この星座は、北の方角を探す目印になるんです!
北の空に見える星といえば北極星。一年を通じて北の空に見える星です。カシオペヤ座を使えば、この星を簡単に見つけることができるんですよ。
- まず、外側(左右どちらからでもいいです)の二つの星をつないで、Mの字の頭のほう(Wの字なら下のほう)に延ばします(①)。
- 次に、反対側の二つの星もつないで、同じように先に延ばします(②)。すると、①で延ばした線とぶつかりますね。
- ①と②でぶつかった点と、残った真ん中の星をつないで、今度はMの字の下のほう(Wの字なら頭のほう)に延ばします。ぶつかった点から星までの長さの5倍くらいです(③)。
その線の先にあるのが、北極星。つまり、こちらが北ということになります。

これは、カシオペヤ座が見えてさえいれば、時間や季節を問わずいつでも使える方角の調べ方です。覚えておけば、星空めぐりばかりでなく、何かのときに役に立つかもしれませんよ。
え?季節を問わずなんておかしい?カシオペヤ座は秋の星座なのに?
ところが、そうでもないんです!疑問をもたれた方は、ちょっと途中ですが、下のリンクから次のコーナーへジャンプしましょう。
さて、これまでにご紹介した通り、とても便利なカシオペヤ座ですが、この星座がエチオピアの女王の星座であることは、意外と知られていないようです。
カシオペヤはとても美しいお妃さまですが、とあることが原因で神様の怒りを買ってしまいます(エチオピア王家の物語参照)。
その罰として、カシオペヤは椅子に座ったままの姿で、空に貼りつけられてしまいました。両腕を上げたまま、一年中休むことなく北の空をグルグル回りつづけなければならないのだそうです。
この神話を、『ププ、変なのー』と内心思ってしまうのは私だけでしょうか(笑)
おそらくは、カシオペヤ座の動きを神話にあてはめるために、この妙な設定となったのでしょうね。
しかし、カシオペヤ座が罰を受けた女王の姿だというのは… 校章や社章に使っている場合も多いと思うのですが、関係者の方が知ったらショックを受けませんかね??